こんにちは、福山市神辺町にあります
おきとう歯科クリニック 大塚です。
口を開けて舌の表面を見ると、白くなっていて驚いたという経験はありませんか?
それは舌に付いた「舌苔(ぜったい)」が溜まりすぎていることが原因かもしれません。
舌苔は、加齢とともに唾液量が減ることで溜まりやすくなるそうです。
抵抗力が落ちた高齢者の場合は、口腔トラブルだけでなく誤嚥性肺炎といった重大な病気を招くリスクもあります。
そこで、舌苔の正しい知識とケア方法について、ご紹介させていただきます。

舌苔ができやすくなる原因
低位舌(ていいぜつ)
低位舌とは、舌が通常よりも低い位置にある状態のことをいいます。安静時に舌が下に落ちていると、舌に汚れが付着したままになって舌苔ができることになります。

鼻疾患による口呼吸
鼻疾患で口呼吸になりがちな人も舌苔ができやすいといえます。口を開けたまま呼吸すると、舌に十分な唾液が循環しないので細菌が洗い流されず、乾燥することで細菌が溜まり、舌苔ができてしまいます。
ストレス
ストレスによって交感神経が優位になると、副交感神経の働きが弱くなって、唾液が出にくくなり、ねばねばした唾液になります。唾液の分泌が減少すると舌苔が増加しやすいため、注意が必要です。
口腔ケアの不足
食後や寝る前の歯磨きを怠ると、舌の突起や溝に溜まった細菌を洗い流すことができません。その結果、舌苔が付きやすくなります。
喫煙
タバコの煙にはいくつもの化学物質が含まれているので、口腔内の健康に悪影響を及ぼす場合もあります。
唾液の分泌力が減るため、舌苔も発生しやすくなります。
また、高齢者は唾液の分泌量が減ったり、舌の運動機能が低下したりするため、若年層よりも舌苔が付きやすい傾向にあります。とはいえ、赤ちゃんでもミルクカスによって舌苔が付くことはあります。
舌苔が引き起こすトラブルは?
口臭
口臭の原因の87%が口の中にあることが明らかになっています。そのほとんどが、舌苔によるものです。
舌苔に潜む「嫌気性菌」という細菌が溜まっているたんぱく質を分解すると、不快な臭いのする「揮発性硫黄化合物」が発生し、口臭の原因になります。
虫歯・歯周病
舌苔の中にある細菌がもとで、歯垢が増えて虫歯や歯周病になる危険があります。また、歯磨き中に舌苔の細菌が歯に付着する可能性もあります。
誤嚥性肺炎
加齢や病気などで嚥下機能が弱まっている高齢の方はとくに注意が必要です。
のどの近くまで舌苔が広がっていると、食べカスなどと一緒に細菌を飲み込んでしまいます。間違って気道に入り、咳き込むなどして排出することができないと、細菌が肺まで到達してしまい炎症を起こすことになります。
味覚障害
舌苔は味覚障害の原因にもなります。
味覚とは、味を感じる細胞の集まりである「味蕾(みらい)」に食物が接触して、その刺激が脳に伝達されることで感じるものです。ところが、味蕾のある舌乳頭が舌苔で覆われてしまうと、伝達がスムーズに行かず味覚を感じにくくなるため、味覚障害を起こすことがあります。
舌苔の予防法とは?
舌磨きをする
舌についた汚れを「舌磨き」で除去するのが効果的です。
歯磨きの後、舌をできるだけ前に出し、専用の舌ブラシなどで奥から手前へ軽く動かして掃除しましょう。
【舌ブラシを使う場合】
1. 舌を軽く前に突き出す
2. 舌ブラシに水をつけ、奥から手前へ優しく引く。強く磨くと舌を傷付けてしまうので注意。また、ブラシをのどの奥に向かって動かすと汚れをのどに押し込むことになるため、必ず手前に引く
3. 軽く水で洗い流す。数回繰り返すと良い

【ガーゼ・赤ちゃん用の歯磨きシートを使う場合】
1. ガーゼを水に濡らし、軽く絞って人差し指に巻く
2. 奥から手前へ動かして優しく拭き取る
3. ガーゼに色が付いたらきれいな部分にずらす。色が付かなくなるのが目安
4. うがいをする

高齢の方をケアするときは、舌に痰などがまとわりついて乾燥していることがあります。その際は、保湿成分を含んだ口腔ケア用品で十分に保湿し、痰などを浮き上がらせてからケアを行うと良いです。この場合も、汚れがノドに押し込まれないよう、奥から手前へ拭き取るようにしてください。
強い力で磨いてしまうと、舌の表面を傷付けて口腔内トラブルのリスクを高めてしまうので注意しましょう。
免疫力が低下しているときは、白板症(前癌病変)やカンジダ症などを発症している可能性もあります。ケア中にヒリヒリしたり、ケアしても汚れが取れなかったりする場合には病院を受診しましょう。
口腔内の唾液の分泌量を減らさない習慣を!
唾液を増やすマッサージをする
唾液の分泌を促す「唾液腺マッサージ」を行うのもおすすめです。唾液が出やすいポイントを優しくマッサージすると、唾液の分泌が促されて口腔内に潤いをもたらしてくれます。

よく噛んで食事を取るよく噛むと、唾液がたくさん分泌されます。唾液には食べ物のカスや細菌を洗い流す作用もあるため、舌苔だけでなく虫歯や歯肉炎の予防にもつながります。
食事中に飲み物を飲まない
食事中に飲み物を飲むと、唾液を出さなくても飲み込めるようになるため唾液が分泌されなくなってしまいます。
口呼吸をしないように気をつける
口呼吸をすると口の中が乾燥し、唾液が不足して細菌が繁殖し口の中に汚れが溜まることになります。
舌苔はもちろん、口臭や歯の色素沈着などの原因にもなるため注意しましょう。
マスク生活で口呼吸をする方が増加しています。

ストレスは唾液の分泌量を低下させる原因になります。
日頃からリラックスをして、ストレスフリーな生活を送ることも大切です。






