こんにちは、おきとう歯科クリニックの服部です。9月6日は語呂合わせで「黒」の日だそうです。歯で黒色というと虫歯がイメージされますが、「真っ黒な歯」と言われると「お歯黒」をイメージされる方も多いのではないでしょうか?今回はこのお歯黒についてのお話です。
私たちが思っているよりもお歯黒の歴史は長く、明治初期まで、地方によっては大正時代まで続いていたようです。古墳に埋葬されていた人骨や埴輪にお歯黒の痕があったとされているので、奈良、平安、鎌倉、室町、戦国、そして江戸時代へと1200年以上もお歯黒の習慣は続いたのです!
その長い歴史の過程で、男女共通のものであったお歯黒は女性だけの習慣になり、上流階級だけのものだったのが、一般庶民に浸透していきました。お歯黒をする女性は口元がやわらいで美人に見えたと言われ、江戸時代には既婚の女性の習慣として全国に広がりました。地方の習慣ではなく、日本全国で、しかも1200年以上も続いたのは、お歯黒に美人に見えるという以外にも下記のような素晴らしいメリットがあったからです。
1. 虫歯になりにくい
2. 虫歯の歯にお歯黒をすると、虫歯の進行を抑制する
3. 知覚を鈍化させる
まだお歯黒の風習が残っていた大正時代の農村部では「お歯黒の女性に歯医者はいらない」と言われていたほど、その効用は確かだったようです。
お歯黒の成分であるタンニンが、歯のタンパク質を凝固・収縮させ、細菌による歯の溶解を防ぎ、もう一つの成分第一鉄イオンには、歯のエナメル質を強化して耐酸性を強くする効果があります。さらに、化学反応して出来たタンニン酸第二鉄は、緻密な歯の被膜となって細菌から歯を守る力があります。お歯黒は歯を強くし、コーティングしてくれるわけですね。また、歯垢があると黒く染まりにくいので、女性たちはお歯黒をつける前に、丁寧に歯石や歯垢を取り除いていました。このことも歯の健康を守ることに大きく役立っていたということです。
しかし海外の文化が日本にも浸透していくようになると、審美眼や価値観の違いからお歯黒は好ましくないとされるようになり、明治時代には禁止令が出され、大正時代にはすっかりと廃れた文化となってしまいました。しかし、お歯黒はたった100年ほど前の日本に存在していたわけですから、そう考えると驚きですね。
いまは白い歯が美しいとされる時代です。当院ではホワイトニングも行っております。白く健康な歯を目指してみませんか?おきとう歯科クリニックがお手伝いさせていただきますので、お気軽にご相談ください。
なんだか無性にイカスミパスタが食べたくなりました笑
参考:岩手医科大学歯学雑誌「お歯黒の概念および実例報告」(https://www.jstage.jst.go.jp/article/iwateshigakukaishi/12/2/12_217/_article/-char/ja/)






