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一度虫歯治療をした歯になぜ再び虫歯ができるのか?

福山市神辺町にありますおきとう歯科クリニック院長の沖藤泰隆です。(顎咬合学会認定医

一度治療したはずの歯に虫歯が再びできる。患者さまからよくいただくこの疑問について、今日は詳しく解説していきたいと思います。


治療済みの歯が虫歯になりやすい理由

  1. 異素材での修復 歯を修復する際に使う材料は、歯そのものと異なる性質を持っています。例えば、白いプラスチック材料(レジン)は吸水性があり、時間とともに膨張します。これにより歯と修復物の間に段差が生じ、そこが細菌の温床になります。
  2. セメントの劣化 金属やセラミックで修復した場合でも、歯と修復物の間にはセメントが介在しています。このセメントが経年劣化すると、わずかな隙間ができ、細菌が入り込む原因になります。
  3. 新しい虫歯の発見が難しい 修復物の下で進行する虫歯は、肉眼では確認できません。特に神経を取った歯の場合、痛みがないため虫歯の進行に気づきにくいのです。

レントゲン検査の限界

歯科治療において、レントゲン検査は欠かせないツールですが、万能ではありません。特に以下のような限界があります:

  • 細かい病変を捉えにくい
    レントゲンは2次元の画像であり、細かい隙間や修復物の下に潜む初期の病変を明確に捉えることが難しい場合があります。
  • 肉眼との併用が必須
    レントゲンは、口腔内の状態を肉眼で観察する際の補助的な役割を果たします。歯科医師はレントゲン画像だけで判断せず、直接視診や触診を併用して最適な診断を行います。
  • 金属修復物による視界の遮断
    金属の詰め物や被せ物がある場合、これらがレントゲン画像を遮断し、下に隠れた虫歯を見逃すリスクがあります。

このため、レントゲンはあくまで診断の一部であり、肉眼による確認と組み合わせることで、初めて診断の精度を高めることが可能となります。


再発を防ぐためには定期検診が重要

こうした再発リスクを減らすためには、定期的な歯科検診が欠かせません。検診では、以下の点を重点的に確認します:

  • 修復物の状態のチェック:段差や隙間の有無を確認します。
  • 虫歯の早期発見:特にレントゲン撮影と肉眼診査を組み合わせることで、見逃しを防ぎます。
  • 歯周病の予防:口腔内全体の健康を保つことが、虫歯再発の予防にもつながります。

定期検診がもたらすメリット

定期検診は、虫歯だけでなく歯周病の進行を防ぐ効果もあります。歯周病は「沈黙の病気」と呼ばれ、進行しても痛みがないことが多いです。定期的なチェックを行うことで、早期発見・早期治療が可能になります。


まとめ

治療済みの歯が再び虫歯になる理由は、修復材料の性質や劣化、さらに検査手段の限界に由来することが多いです。しかし、定期検診を受けることで、問題を早期に発見し、対策を取ることが可能です。お口の健康を保つためにも、ぜひ定期検診をお受けください。

最後までお読みいただきありがとうございました。
福山市神辺町のおきとう歯科クリニック院長、沖藤泰隆顎咬合学会認定医)でした。


参考文献

  1. Nakabayashi N., et al., “The interface between dentin and adhesive resins”, Dental Materials, 1982, 1(1), pp. 12-18.
  2. Sakaguchi R.L., Powers J.M., “Craig’s Restorative Dental Materials”, 14th Edition, Elsevier, 2011.
  3. Lynch C.D., et al., “Clinical longevity of direct restorations in posterior teeth”, Journal of Dentistry, 2009, 37(9), pp. 707-716.

 

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